美容師として独立しお店を持って丸25年になる日が近くなりました。
ということは、開業26年目に突入していきます。
商売の原点になったこと
今でこそお店をしていますが、13年ほどは一つのお店で一美容師として働いておりました。
17歳でこの世界に入りましたが、その前はなにをしていたのか?
そのあたりが私の商売の原点になるのかなと思います。高校は7日しか行っていませんし、2度目の高校受験もだめでしたし3度目の挑戦はいろいろな事情から九州の高校を目指していましたから、その間いろいろ実社会で勉強をさせてもらっていたのです。
そのような中で、商売といえば、これから話すことがやはり原点になるかと思います。
ダークな部分なので、今までブログで一度書いていますが全容をしゃべるのは今回が初めてです。
もう時効だと思うので告白します
近くに日本でも結構有名なゴルフ場(のちに日本オープンが2度ほど開催されています)がありましたから、そこに忍び込んでゴルフボールを池から拾ってきては200個ぐらい集まると、スポーツ店に売りに行っていたのです。
当時この行商とも言える資格を持てるのは、高校3年生と決まっておりました。
そのようなルールが当時は古くから受け継がれてきていたのです。
はっきり言って、他人の私有地にあるものを取って売るわけですから盗人です。
しかし当時はそれが許されている時代でした。今から40年も前の話です。
誰よりも早く現場に駆け付ける
3年生しか取っていけないものを、私は当時1年生でしたが、時間があったので行動に出たのです。
幸いその当時の高校3年生の中にゴルフボールを採取する先輩はいませんでした。
後に、19歳の怖いお兄さんが出てきてしばかれそうになりましたが、それは何とか切り抜けて、負けじと誰よりも先にボールを取りに現場に駆け付けていました。
シーサイドコースのこのゴルフ場、別名ゴルフをする人などはリンクスコースなどと呼びますが、すぐそばには鳴き砂があるような場所からこの11番ホールに入って池の中に沈むボールを足で探し始めるのです。
ここにはウナギが生息していまして、オヤジと夜は夜釣りなどをしていました。ティーグランドから打ち損じて一番手前に落とす人が多く、深い場所をこれまた足で探っていくのです。
さらに今はもうなくなりましたが、13番のショートホールへと進んでいきます。このホールは道路に面していまして通行人からよく見える場所でしたから、明るい時は後回しにして、暗くなるのを待って池の中に入っていくわけです。
まだまだ仕事場はあるわけで15番ホールに行きますと、そこは自分の背丈より深い場所も多く難儀をするホールでした。決してゴルフの話ではありません。
ロストボールを取る話です。
ここでは、よく見周りの人の見つかりそうになり(何度か見つかってこっぴどく怒られた)池の中央で潜ったことも多々あります。
真冬でも真夏でも、やることは一緒でした。とにかく足の裏を使って池に落ちていたゴルフボールをひたすら日没頃から探していったのです。
大体この4ホールが自分たちの地域の伝統的なテリトリーでした。
これだけでは我慢が出来なくなっていきました
あまり競争相手がいなかったのと、友人たちが他の地域にいたのが幸いして、私は、採取する場所を拡大していきました。
そして、一週間もしますと200個ぐらいは溜まるのです。どんどん溜まっていくのを見てあまりの多さに、母親がびっくりするぐらいまでなっていきました。
そのボールをそのままにしていてもなにもなりませんから
たまったゴルフボールを買ってくれるスポーツ店を開拓していったのです
自分の住んでいる近所にはゴルフボール(ロストボール)を買ってくれるようなスポーツ店などもなく、20キロ以上離れた下関市にあるスポーツ店を片っ端から訪ねて回ったのでした。
1件目は大きなスポーツ店だったのでイイかと思ったのですが即効断られ、2件目は野球商品が専門でしたが、ごり押ししたのですがやはり断られました。でもそこのオヤジさんが、あそこの店に行ってみてごらんと言われ、急いでそこのスポーツ店に足を運んだのでした。
まだ16歳の鼻たれ小僧が、ボストンバックを下げて、営業活動の様な事を必死になってやってたのです。
今ではロストボールなんてホームセンターでも売っています。
しかし当時はまだ希少だったので、スポーツ店の大将が、「これはいい」っと言ってくれて、私の集めた品物の納入先が決まったのです。
なんとも盗人たけだしいとはこのことですが、この営業が成功したことで、私は商売のおもしろさを知っていくのでした。
当時私は、不登校から立ち直って復学を目指す過程でした。この伝統的なバイトというか慣習を続けていくことで
当時の高校生では必要ないお金が手に入るようになります。そして、それはあることをきっかけに安定的な収入へと変わっていきました。
なんでこうなるの的な話は次回に
続く