己のまいた種を刈り取る
人は生まれてくる前に自分の人生のシナリオを描いてくる・・・そのような事を言う人もいますが、嘘でも真実でも、確実に言えることは。「すべて自己責任」という事。
理由は、どんな状況でも、自分で選択してきたのですから。おこる結果は自分が巻いた種という事になります。特に私の場合、物心つく頃から、親に反発したり、人の言う事に耳を傾けなかったのですから、色々な種をまき続けていた事になります。
まいた種は必ず刈り取る事になりますから、状況によっては相当厳しいところまで追い込まれていきます。それも自己責任!人のせいにすること自体が、「運」を突き放してしまうと、本当に思います。
嘘をついた代償
車に乗りたい。美容師の修行をしていても車の免許が欲しい。18歳を超えれば当時の男ならほとんどそう思っていたはず。私の場合安月給でしたから、なかなかすぐにとはいきませんでしたが、どうしても免許が欲しくて、店の主任にお願いしたんです。女性でしたが、一言で打ち切られました。
美容師の仕事に車の免許は関係ないでしょ!
確かにそうです。 その一言で済む時代でもありました。しかしながら想いは尽きることなどなく、許してもらえないのなら、強行するしかない!そう思っていました。そしてそのように行動していくのです。
ここからが、人を欺くと、ちゃんと天罰が当たる!子供の頃からばあちゃんに、何度も言われてきているのに、この時ばかりは忘れておりました。
其の一 仮病を使い店を休む
会社で飲み会があった翌日、たまたま献血をしている車を見つけ、そこで献血をしました。2週間後サービスの血液検査の結果が送ってきました。そこに肝炎の疑いあり!と書かれておりました。
私は、そこでひらめきました。これで職場を休める!すぐにかかりつけの病院に行き診断書を書いてもらいました。確かに肝炎だったのでしょう。全く自覚症状はなくピンピンでした。2ヶ月の療養が必要。とい診断書を職場に提出。その足で自動車学校へ・・・
其の二 夜のバイトを始める
なんせ貯金もない頃ですから、仕事を休めば収入もなく、自動車学校に行くのにもお金がいります。自動車学校には学科の授業料だけ収めて、後は毎日お金を持って行くという事で入校を認めてもらいました。
しかしながら全くお金がありません。こうなればバイト先を探すしかありませんでした。そして職場の近くの大きなパブで夜ボーイをする為に面接に行きました。その場で・・・何と面接先の始めてあった社長に事情を話し、給料の前借をお願いしました。
この社長さん、「よしわかった」と言ってくれて、まだ働いてもない私に、給料の毎私をしてくれました。今思っても凄い人だったなっと思いますが、おそらく今の時代だと、まずない事だと思いますね。
こうやって私は、美容室の仲間たちに嘘をつき、自分の欲望の為に、夜のバイトを始めたのでした。ボーイの仕事はは簡単な仕事だったのですぐに覚えていったのですが、いつも社長さんには言っていました。「僕は美容師にいつか戻ります」と
そのたびに、「それがいい」っと言ってくれていました。
其の三 免許を取った事を隠す
何とか車の免許を取る事が出来ました。でもその事は会社にも仕事仲間にも内緒にしていました。何事もなかったように私は仕事をしていきました。
この時私は19歳、己のやっている事の責任をこれから嫌というほど取らされていきます。
それは、二度と取り返すことのできない事態まで進んでいくのです。