123H

ルーツ

うすら笑い

思い出って思いだす時の気持ちで、どうにでも解釈が変わっていきます。

過去の事なんで、嫌だった事も、その時の考え方で
どうにでもいいように変えられます。
これを、過去は変えられるって事になりますが、

いやいや過去は変えられないっていうかもしれませんが
そういう人は、きっと「今」楽しく生きていないと思いますね。

私の周りでは、こんな変な事を言うと、そうかもしれない・・・
から始まって、実際、嫌だった過去を感謝に変えてしまった方が
何人かいます。
そうすると、マッハで周りの状況が変わってしまいます。

今まで教えてもらってきた事は、きっと安全に安全に生きるための
一つの智恵の様なものです。間違ってはないとは思います。

私がこのルーツな話で言っているのは、その安全に生きてきた人には
危なくてよう聞かんわ!って事です。

だから、全然信じなくていいし、ほとんど人にはわからないと思います。

ただ・・・はっきり言えるのは

変えられないのは、「未来」なのかもしれません。

???ちんぷんかんぷんですよね!

さあ長いですが、オヤジの話の最終話です。
「オヤジ!俺、来年結婚するけぇ」

そう伝えると、にこっとして、

「そうか」「俺もちょっとがんばらんといけんのぉ~」
この頃、オヤジは姉の家に住み着いていた。

なぜかテレビの「スケバン刑事」が好きで、
その番組を見るミスマッチな姿が妙に可愛かった。

私がカットの刈り上げの仕事を上手くしたいために、唯一親父に教えてもらったやり方がひとつだけある。

そうオヤジは、以前腕利きの理容師だったのです。
しかしこの当時大工をしていた。
器用な人で、漁師で生計を立てていた頃もあった。

その刈り上げの技術の講義は、言葉でわずか1分足らず。
しかし効果は絶大!当時刈り上げができる美容師は少なく、先輩達も目を丸くしていた。
ちなみに私は、この刈り上げ、オヤジ以外誰にも教わっていない。
まさに血で受け継いだ技術だと思っています。

皆さんも、もし何かご両親が特技をお持ちなら、
きっと血で受け継ぐものがあると思いますよ。

さて、この時期になると子ども達も自立をし、親は子どもの側を離れない
今思えば笑える親子関係を続けていました。

私も美容師として、だんだん力をつけていた時期です。

姉の家に身を寄せる2年ぐらい前、オヤジは私が働いている店の本店前に、部屋を借りていました。これも子どものそばにいたかったのでしょう。

ある日、大量の吐血をします。
様子を見に行くと、顔は3倍に膨れ上がり、ムーンフェース。

しかし、「たいしたことは無いと」「もう治った」と

バケツいっぱい血を吐いて、もう大丈夫なはずは無いやろう、と、いってはみても
私は自分の仕事の忙しさに、病院にも連れて行きませんでした。

「孤独だったに違いありません」強がりだったのでしょう。
一言「医者に行こう」といえば・・・もう少し笑え合えたかもしれません。

そして、この吐血から2年ぐらい過ぎた、正月の4日、姉兄と私が久しぶりにオヤジを囲って酒を遅くまで飲みました。

私はオヤジに、「今までのことは、今ままで、これからこうやって楽しく酒を飲もうや」
「そのうち孫の顔も見せてやるけぇ」

オヤジも、嬉しそうに「そうやのぉ」と言って、おいしそうに日本酒を飲んでいました。

その4日後、雪の降る寒い中、酒を飲んで、ご機嫌気分であの世に一人旅してしまいました。

私は今でも、よくオヤジの事を思い出します。20年以上経っても私の中では生きているのです。

人の運命は、おそらく決まっています。そう思うと、納得のいくことがとても多くなります。
その人が、楽しく生きるのも、悲しく生きるのも、その人それぞれの運命で決まっているのでしょう。

よく七転び八起きの言葉で、最後だけ一回多く起き上がれば、人生バンザイといわれます。

私は最近思うのです、転びぱなしでも、全然大丈夫だと。それのほうが、無理がありません。

逆に、起きぱなしでもいいと思います。転んだと感じない強いハートがあれば・・・

要は、人と比べない事に尽きるのかなと・・・

いろいろな言葉に惑わされないで、自分流を目指す事を、私のオヤジは子供たちに感じさせました。

特に最近は、インターネットが普及したせいか、「情報に毒される」
事が多くなっています。

わからない事は、ネットで調べれば、10分もしないうちに色々とわかる時代になりました。

旅行の宿泊も、新幹線の時刻表も、バスの時刻も・・・

以前なら、ペンとノートを持って、調べに行っていました。

いい時代だと思うのですが、いらない情報も多く氾濫してきましたよね。
どんなに時代が変わっても、必ず、知っておかないといけない智恵はあります。

それは、伝承されるものだと思います。
そしてその智恵が、世代を重ねるたびに昇華していくのだと思うのです。

最後になりますが、子育てには、マニュアルなど必要ありません。かえって邪魔になると思います。
色々な事を習得しても、腹のそこから、習得した事を、熱い態度や、言葉で伝えられないのであれば、余計に悩むだけです。

でも・・・だって・・・
という前に、暴力だけは辞めたほうがいいかもしれません。

もっと大胆に我が子を信頼さえしていれば、必ず子どもは、あなたの感性を引き継いでくれると思います。

色々ありますが、あんまり必死にならなくてもいいのですよ

信頼してあげる事。それが唯一、多くの人たちから受け継いだ、親が子どもに伝えられる大事な感性だと私は思います。

そして、子どもはその事を一番望んでいます。
子育て以外も通用するかも・・・
私はその事を、「オヤジ」から教わりました。

最後の最後に

「ありがとう」では言い尽くせませんが、あなたが生きていれば、私はきっとあまり
思い出をこうやって語ることも無かったでしょう。
こうやって、思い出させたあなたの偉大さは、やはり「オヤジ」の持っている威厳なのでしょうね。

そんなオヤジを思って作った歌があるんで紹介します。
あまりライブで歌う機会はありませんが、過去3回ぐらいあるかな?
唄うたびに2番の歌詞が途中から変わるのが特徴で
理由はその時の自分が歳をとっていって
オヤジへの思いが変わっているからだと思います。

うすらわらい   作詞:作曲 KOU

今でも時々思い出す

酒をこよなく愛し その酒で

命を使い果たした人

突然いなくなった 俺のオヤジ

うっすら笑う オヤジの口元

それがなんとも 好きだった

こみ上げる怒りを ぶつけた時も

うっすら笑っていた オヤジ

あの時約束したよね

また楽しい酒を飲もうって

親孝行なんて 何もしていない

約束も 果たしていない

ただ 想い出の中だけで 今夜も一人酒を飲む

そばからずっと 見守ってくれたね

言葉は何も なかったけれど

街で偶然 出会っても

やっぱり うっすら笑ってた

自分のことが精いっぱいで

楽しい思い出も 作ってやれなかった

あなたが生きていれば こんな歌も

きっと歌わなかった

俺の声が届くかな オヤジのいるあの空に

今でも時々思い出す

酒をこよなく愛し その酒で

命を使い果たした人

突然いなくなった 俺のオヤジ

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